美術館が問う、“価値とは何か”

オフライン

橙橙🍊🍊


徳島県立近代美術館が、2025年7月から約2か月間にわたり、
「贋作(にせもの)」とされる絵画を無料で展示するという、全国的にも珍しい試みに挑戦します。

🖼約6,700万円で買った“偽物”の絵
その作品は、アメリカ抽象表現主義の巨匠マーク・ロスコのものとして購入された抽象画。
ところが後に、「これは真作ではない」と専門機関が指摘。
鑑定書もなく、真贋が不確かなまま、今日に至ります。

それでも美術館は、
あえてこの作品を「贋作である」と認めた上で公開する決断を下しました。

🤔 本物じゃないアートに、価値はないのか?
「偽物に意味はあるのか?」
そう考える方も多いかもしれません。ですが、この展覧会はこう問いかけます:

「贋作であっても、人の目に触れたとき、心が動いたなら、それに“意味”はないのか?」

このようなテーマは、単に芸術論ではなく、
現代の“本物志向”や“ブランド信仰”を問い直す視点としても興味深いのです。

💡 公共性と信頼の回復へ
さらに、この作品は税金で購入されたコレクションです。
だからこそ、美術館はその責任を「隠す」より「見せる」ことで果たそうとしています。

これは、文化施設として非常にまっとうな判断であり、
美術に限らず、公共のあり方そのものを示す意義深い取り組みだと言えるでしょう。

📍 展覧会情報(一般向け)
名称:贋作を公開します。―美術館のコレクションを考える

会期:2025年7月13日(日)〜9月23日(火・祝)

会場:徳島県立近代美術館(徳島市)

入場:無料

🎫 さいごに
贋作という「間違い」から、社会と芸術がどう向き合うか。
それは、私たち自身が「価値」や「真実」にどう向き合うかの問いでもあります。

この夏、そんな少し深い思索の旅をしてみませんか?


みんなのコメント

  • コメントを投稿された時点で、利用規約に同意したものとみなします。
  • 投稿後は編集・削除できません。
  • 記事が削除された場合、投稿したコメントも削除されます。ご了承ください。
  • 不適切なコメントは削除されます。

橙橙🍊🍊ちゃんの他の投稿