高校時代 はじめての経験

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らな

高校時代 はじめての経験

16歳から18歳のあの3年間は
思い返すと正に青春って感じの日々だったなぁと思う

何も怖いものなんてないと思っていた
何でもできると思っていた
何も考えずに感受性に振り回されて、
全身を血液のように巡る感情が私の全てで、
この感覚を一生忘れたくないと願っていた

本気で人を好きになって、
全身全霊でその人のことだけを思って生きて、
その感情の大きさに飲み込まれ、溺れて、コントロールなんて不可能
気付いたときにはボロボロに擦り切れて、終わっていく恋
そんな日々の繰り返しだった


16歳の頃付き合っていた彼は、
小学校からの幼馴染だった。
中学の頃に付き合って、一度別れ、
それでまたよりを戻した。
14歳の頃、はじめてキスをしたのも彼だった。
違う高校に通う彼は、高校生になった途端、急に大人びて見えた。
彼の部屋にはじめて遊びに行った日、
彼は今日は親は不在なんだと言った。
その一言は、その後の出来事を想起させるには十分過ぎた。

その後何を話したのか、全く覚えていない。
覚えているのは、大好きな彼の体臭を胸一杯に吸い込んだときの、狂おしいほどの幸福感。
男の人の体温とは、こんなにも高いものなのかという驚き。
どんどん抑えられなくなるお互いの荒い息。
興奮しきった彼の姿に、呼応して高ぶる心臓。
何もかもがただただ恥ずかしくて、恥ずかし過ぎて死ぬとしたら今だと思った。
彼はきちんとゴムを用意してくれていた。
お互いにお互いがはじめての相手だった。
彼が慣れない手でつけるのを直視する勇気はなく、
興奮しきった私の脳と体は、
これから行われるであろう行為に、覚悟を、決めていた。
緊張で体が強ばる。
恥ずかしさと恐怖と、
それを上回る興奮と未知に対する興味、
全部がないまぜになる。
あまりに多くの感情が一遍に押し寄せてきて、
処理能力はとっくに限界を超え、
一向にまとまらないままにその時がきた。

いい?と彼が聞き、
いいよ、と私が答えた。

自分の指とも、彼の指とも違うそれは
圧倒的な存在感で、
あまりの圧迫感に息が苦しい。
怖いから、ゆっくりにしてとお願いしたとおりに、
彼は精一杯応じてくれた。
ただ、ひたすらに、やみくもに恥ずかしかった。
恥ずかしくて、恥ずかしくて、恥ずかしさだけがそのときの全てだった。
彼が果てるまでの間、はじめて与えられた圧倒的な圧迫感にひたすら耐え、泳ぎ方を忘れて溺れているかのように、息継ぎがまるでできずに苦しい。
思っていたよりは、怯えていたほどには、痛みは強くないのだなと、そう感じた。

終わったあとの記憶は、もうほとんど思い出せないけど。
大人の仲間入りをしたような、少し誇らしい気持ちと、
彼とつながれたことの喜びは今も覚えている。


結局その彼とは、やっぱりうまく行かずにすぐにお別れすることになったけれど、
はじめてのキスとはじめての行為を一緒に経験した彼は、私にとっては特別な思い出。

その後、大学の頃に、何度か連絡をとって会ったことがあるけれど、
帰省のときにその場限りの逢瀬を重ねただけで、今ではすっかり連絡もとれなくなってしまった。
風の噂では結婚してパパになっているらしい。
幸せにしてくれてたらいい。
私はそこそこ幸せに生きています。



ブログコンテストが学園コスプレだったので、高校時代のことを書いてみました。
なんかもう、遥か彼方の話で、思ったより記憶が薄れてしまっていることが哀しいです。
貴方のはじめては、どんな思い出でしたか。
これを気にちょっと思い出しちゃったなぁ、って話があれば、是非ともお聞かせください。
一緒にそれを肴にして、楽しい夜のチャットタイムにしましょう♪


読んでいただきありがとうございますm(_ _)m
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