グリーンしゃべる

みなさまこんにちは、アイビーです。

海野に連れて帰られて三日目、コロナビールの瓶に適当に入れられています。それでもわたくしはがんばって根をのばしています。
ところが無知な海野は根っこに日光が当たってはいけないことに気付いていません。
わたくしもうだめかもしれません。

元々は素敵なお花屋さんで大切に育てられていた私。
そこへ現れた海野という女。思い返せば、

「瓶でものびるんですねぇ〜へぇ〜じゃあいただこうかなぁ〜」

などと軽いノリでしゃべっておりました……信用なりません……海水に漬けられなかっただけでもよしとすべきなのでしょうか……

今後の人生に絶望していたわたくしですが、今日やっと、やっと海野は気付いたのです、根っこに日光が当たってはいけないことに。
今朝の海野はのほほんとした顔でわたくしを眺めて、突如ハッとした表情をしました。アホの海野はついに気付いたのです、根っこに日光が当たると木化してしまうことに、そしてそれ以上根を伸ばせなくなってしまうことに。
そしてわたくしを瓶ごと台所へ連れて行ったかと思いきや、せっせとアルミホイルを巻き始めました。遅いのよ！！！

こうしてわたくしの根っこは日光から守られることになったのでした。
わたくしへの愛は認めるけれど、忘れっぽい海野という女……少しだけ信用してあげてもいいかもしれません……でも今後も油断ならないわ。

みなさまも海野のアホにはお気を付けくださいまし。